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写真はJR金沢駅のガラスドーム「もてなしドーム」
巨大な鼓門が 金沢の旅への期待をかき立ててくれるようでした。 |
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北陸・金沢を訪ねました。
石川県金沢市は 江戸時代に「加賀百万石」と称され、
大名の中で最大の石高を誇った加賀藩の城下町。
日本有数の観光都市で 北陸の政治、経済、文化の中心です。
金沢は 実は15年前に社員旅行で訪れた事があります。
久々であり その時の記憶の対比や新しい発見が出来れば
と思いました。
江戸時代の文化が豊かに残る小京都の代表格
金沢市をこってり訪ね歩き 詳細にレポートしましたので どうぞご覧ください。
「金沢」という地名は、昔、兼六園内の金沢神社の隣付近で
芋掘藤五郎が山芋を洗っていると そこから砂金が出て、
「金洗いの沢」と呼ばれたという伝説が由来だそうです。
戦国時代の一向一揆で本願寺の拠点が置かれた尾山御坊(金沢御坊)と、その周辺の寺内町を軸に金沢の町が開かれました。
織田信長配下の柴田勝家の甥 佐久間盛政が尾山御坊を攻め落
とすと、そこを改築し金沢城としました。
のちに前田利家が居城としてからは、加賀百万石の城下町として繁盛しました。
江戸時代になると三都(江戸、大坂、京)に次ぐ日本第4位の人口(約10万人)を擁する大都市として発展し、
美術工芸など現在に受け継がれる都市文化も開花しました。
あれほど権勢を誇った加賀藩でしたが 幕末の風雲では
大きな活動をせず 廃藩置県の後で加賀藩は霞のように消え
明治以降金沢は消極的な田舎町に転落します。工業化近代化に遅れ 第二次世界大戦時に空襲を受けませんでした。
(福井や富山は空襲を受けましたが 日本有数の観光史跡の宝庫ともいえる都市だけに
米軍は温存したのでしょうか)
その為 市街地は戦前の面影をそのままに残し
味わいのある家屋も多く見られます。
更に戦後の高度成長期 日本経済は太平洋ベルト地帯が主力化し
他都市の発展速度の方が速く 金沢は日本海側の停滞都市としての感がありました。
それでも北陸地方の中心都市としての地位は保ち続け
ここに北陸の拠点を置く企業は多く 「支店経済都市」としての一面も持っています。北陸新幹線が2014年金沢まで開業すると
更なる飛躍が期待されます。
駅前に立って街をグルッと見回した時、正直一発食らわされた感がありました。
整備の遅れた古めかしい広島駅周辺(近々大規模な再開発が行われますが)に比べて 金沢駅周辺はとても綺麗で、来訪者を迎えるに相応しい素晴らしい玄関口となっています。(右写真は金沢駅前のガラスドームでバスターミナルが見えます) |
人口は現在45万人で 合併による政令市を目指しましたが
これはまだ実現していません
(日本海側では 先に新潟市が2007年春に政令市に昇格)
それでは金沢駅から 近江町市場を経て
尾張町〜橋場町〜ひがし茶屋街〜卯辰山へ
駅から東方面に向かうような形で 街を散策します。
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駅前にはANAホテルとJALホテルが対面 |
もてなしドームの地下にも街路が |
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金沢の台所 近江町市場 |
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武蔵ヶ辻エリアは金沢の副都心的な様相を持つエリアで
名鉄系の百貨店めいてつエムザ そして近江町市場があります。
ここ近江町市場は約280年の歴史があり 藩政時代には加賀藩の御膳処を務めました。
明治37年からは庶民の為の公共市場となり
鮮魚店を中心に青果店など170の店舗が集まります。
「井」の形となっているこの商店街は 7つの出入口があります。
通路は細く 商品が大量に陳列され
「さぁー 安いぞ安いぞ」「買うた 買うた」威勢の良い店員の間を、
大勢の人が行き交っていました。魚の選び方や食べ方も教えてくれるはずですよ。
新鮮な蟹、加賀野菜、寿司屋、鰻の店 定食屋など
ここでも多くの美味しいものにありつけると思います。
安く買いたい人は 夕方16時以降に行くと生鮮食品は値下げされますよ。 日曜日は市場自体が休みです。
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日本海の新鮮な食材が安く手に入るので
多くの買い物客で賑わっています。 |
金沢人はズワイガニの雌の“コウバコガニ”を好んで食べる
との事ですが ズワイガニよりも小さく、値段も手頃とあっては
日頃食卓にのぼる頻度も高いのでしょうか?。
それにしても市場で真っ赤に茹で上げられたカニを見ると
金沢はいいナァと思いましたね。
(買った商品は殆んどの店で 宅配システムで送ってもらえます
ので 荷物の心配はありません)
市場は現在 北西側で再開発工事も行われており
平成21年3月には装いを一新するはずです。
近江町市場の西側出口には 百貨店めいてつエムザ
もあり
和菓子の土産が買えるほかスタバもありますので
一息つくには良いですね。
それとこのエリア “武蔵ヶ辻”は、中心街の香林坊・片町、ひがし茶屋町、金沢駅、兼六園が、ほぼ等距離の徒歩圏内にあります
のでここに宿を取るのも良い選択です。
●近江町市場の公式サイト |
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尾張町 橋場町にかけて |
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商家が多いこの辺りは 老舗を多く見受けるエリアです。
日本海側気候で豪雪地帯のため 家屋の維持が難しい筈ですが
古き良き味わいを上手く残しています。
雪ばかりではなく 「弁当忘れても傘忘れるな」の格言があるほど雨も多く
湿度が高いので、伝統工芸の金箔製造に適しています。
ちなみに金箔全国シェア98%、銀箔全国シェア100%です。
橋場交差店のそばにあるのが 金沢文芸館(左写真)
この建物も元銀行で国の登録有形文化財です。 |
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浅野川と主計町 |
金沢市内には、浅野川と犀川の二つの対照的な川が流れています。
東側を流れるのが浅野川で たおやかな流れは
この付近の「東山ひがし地区、主計町=料亭街」という 女性が映える情景と相俟って
俗称「おんな川」と呼ばれています。 |
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浅野川 梅の橋より見た浅野川大橋と桜花(写真左上)
主計町料亭街と浅野川の桜(写真右上)
主計町茶屋街は 浅野川沿いで 料亭が建ち並んでいます。
桜の頃に来るのが最も風情があるようです。夕方或いは朝焼けの早朝に行くと雅な雰囲気があるとの事で 私も早朝に行ってみました。
金沢は、昭和37年に「住居表示に関する法律」の実験都市に指定され、500余りの町名が消滅したそうですが、
味わいのある旧町名の復活を望む声が高まり、
主計町など次々と旧町名が復活しているのは
嬉しいですね。 |
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徳田秋声記念館
積極的に生きようとする女性達の姿を描写した秋声の作品を紹介、直筆原稿、遺品、登場ヒロインの和紙人形シアターで
秋声作品に触れる事が出来ます。
泉鏡花記念館
浪漫主義文学の鏡花の作品を紹介、直筆原稿、遺品、音響入りのジオラマコーナーで 鏡花作品に触れる事が出来ます。 |
浅野川界隈は かつて芝居小屋や演舞場も置かれていた
金沢の遊興地です。
毎年桜の時期になると 河畔に特設舞台と川床桟敷を設け
「浅野川園遊会」が開かれ 金沢の伝統芸能が一堂に会し 素囃子、仕舞、お座敷太鼓、水芸などが行われます。
生憎、私が行った時期は全て終っていましたが
園遊会の痕が残っていました。
浅野川大橋は大正11年に架けられた 大正ロマンを感じさせる
橋で 国の登録有形文化財です。
桜の時期に金沢に行かれるなら 浅野川一帯は外せませんし ついでに至近距離の「ひがし茶屋街」(これについては後述)にも足を延ばして欲しいですね。 |
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暗がり坂(右写真)
金沢は大通りから1本入ると 小道や坂道が迷路のように入り組んでいます
江戸時代に形成された 狭く複雑に入り組んだ小道や坂道は
空襲を免れた街が持つ 昔ながらの息遣いが感じられます。
尾張町の久保市乙剣宮境内から暗がり坂を下りて
計町の細い路地に出る
主計町(かずえまち)は料亭街ですが 昔はこの坂を抜けて遊びに行くことを
「ひよどり越えをする」と云ったそうです。 |
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ひがし茶屋街 〜情緒漂う花街〜 |
この風流な面持ちを持った町並みは 文政3年(1820)から続いています。
加賀藩公認の茶屋町として始まり 高い教養と芸を持った上流階級の人だけが
出入できたエリアでした。平成13年に国の重要伝統的建造物保存地区に選定されました。 |
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美しく敷き詰められた石畳や格子戸が続く町並み
ひがし茶屋街に足を踏み入れると タイムスリップしたような気分になります。 京都の祇園に並ぶ茶屋町で格式も高く
一見お断りの所も多いです。が、茶屋を利用したカフェや雑貨屋、公開している茶屋(志摩、懐華楼)があり 町家を利用した施設の無料休憩所もありますので
古都ならではの情緒を感じながら廉価に町を楽しむことが可能です。(夕方は三味線の音が格子戸の奥から流れてくるとか....) |
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コールドパーマの文字が年代を感じさせ 町並みによく馴染んでいます。メインの通りから道を一本入った裏通りには
きむら という駄菓子屋で 大きく書かれた平仮名がまた味があるんですよね。
市民の町並み保存への意識は高く 平成15年には
広告や照明の規制を定めた ひがし茶屋街地区のまちづくり協定が地域住民と金沢市との間で結ばれたそうです。古い物を大切にしたいと云う気持が表れているのを強く感じました。 |
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卯辰山山麓寺院群「心の道」 |
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卯辰山山麓寺院群「心の道」も散策しました。
先述の“ひがし茶屋街”から 徒歩ですぐの場所にある卯辰山山麓寺院群は約50の寺院が点在しており 散策ルートは「心の道」と呼ばれ整備されています。
境内の参拝は基本的に自由ですし 細く曲がりくねった道・石段を登れば 眼下には黒瓦の家並みが美しい町並み.... 懐かしい気分に浸れますよ。
因みに金沢市内には、神社が330余り、仏教寺院が390余りあります。うち210寺が浄土真宗の寺院で
その中の大半が真宗大谷派です。
(右写真は少し離れますが東西別院表参道(安江町)) |
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卯 辰 山 |
金沢市街の背後にある卯辰山まで 足を伸ばしてみました。
山頂までドライブウエイが通じていますし
勿論バスも運行されています。
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山頂からは、市街地から遠く日本海までを見渡すことが
できます。
卯辰山は 市民からは向かい山、夢香山、臥龍山と
呼ばれてきました
市民の憩いの山であるとともに 文学碑、顕彰碑、功労碑も
多く散在する“日本一の碑林公園”なのです。 |
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