旅をしていると 各地方の交通網や交通施策にも 次第に関心が移るようになりました。

殊に沖縄県は日本本土から離れ 27年間も米統治下に置かれ
交通体系など独自性が見られます。
こちらのコンテンツでは一介の旅行者が 車窓や通りすがりに感じたり メモした「沖縄の交通の今」を
写真と文で紹介しています。
 
  那覇空港
沖縄方面の航空交通のハブの役割を果たしており
民間航空便と陸海空の各自衛隊、海上保安庁が共用しています。

滑走路は3000m×45mの1本ですが 
離着陸が1日300回以上あり、
年間の発着回数では関西国際空港に匹敵しています。
民間利用分としては国内線ーミナル・国際線ターミナル・貨物ターミナルの3つのターミナルがあります。
国内線搭乗口への道に免税店 羽田からのキップも買える
3階 搭乗券などの手続きをこちらで レンタカー受付へ行くバス 出発ロビー
  本土からの航空機は 沖縄島の東岸を南下し 喜屋武岬を周回するように旋回し
糸満上空から高度をゆっくり下げて着陸しますが 青い海と珊瑚礁に囲まれた
ロケーションも 南国気分を高めるのに寄与しているようです。

 空港のターミナルビルは1999年に新しくなりましたが 観光立県だけに設備や規模は
日本屈指です。国内線は 大半の県から直行便があります。
石垣 宮古ほか沖縄県内離島への交通拠点でもあります。
  ゆいレール
 ゆいレールとは 正式名称を沖縄都市モノレールと呼び
2003年8月10日に完成した 那覇空港〜首里を結ぶ跨座型モノレールです。沖縄県には 軌道系公共交通機関が戦後ずっとありませんでしたので 沖縄悲願の鉄道と言えるでしょう。

 メインターミナル・那覇空港駅の改札は意外とこじんまりとしており、券売機も改札機も3〜4台、車両も定員は、2両1編成で165人(座席数65席)最初こそ私は その程度の利用前提なのかと感じながら見ていましたが 小録 壺川から客がバンバン乗ってきて 県庁前駅では満員になり 都市型交通機関として定着している感がありました。

 では那覇は 鉄道でなくて 何故モノレールなのか
過密都市で土地が無く、用地買収するにも莫大な費用がかかる事と 地下鉄でもお金がかかる上に 先の沖縄戦で不発弾が埋まっている可能性が高いので非現実的だったようです。
 沖縄は塩害が大きく 地場産業に与える波及効果を考慮したため(コンクリート主体だと県内資材が発注出来 現場施工も県内の労働力が生かせる)
 鋼材多用の懸垂型ではなく、コンクリート主体の跨座型になったようです。総工費は1100億円掛かりましたが そのうちの700億円は道路特定財源です。 

   平均時速28km

2両で定員165人 座席数65席

ゆいレールはワンマン運転
駅前を中心に商店が並び始めていました。(小禄駅)
今後沖縄も駅前文化が根付いたりするのでしょうか
プラットホームでは、落下防止のため、安全柵やホームドア
(自動ドア)を取り付けています。
 首里城や国際通りなど那覇市内の観光スポットを巡るなら ゆいレールがお薦めです
1日乗車券で 首里城入場料は800円→640円 世界遺産の玉陵入場料200円→100円に
なるなど特典もあります。 
 空港〜那覇市中心部〜世界遺産を含んだ一大観光地 を直結し 需要が高いですし
高い所を走るので 那覇市内展望を楽しむのもgood。 安全・快適・定時性でモノレールに一日の長がありますね。
公式サイトは こちら http://www.yui-rail.co.jp/
  沖縄のバス
 鉄道がない沖縄では バスが庶民の足となっており 狭い本島に
琉球バス 沖縄バス 那覇バス(那覇市内メイン) 東陽バス(本島南部メイン)の4つのバス会社があります。

 モノレールは出来ましたが それは那覇市内の約13kmを走るのみなので 沖縄本島の公共交通といえばやはりバスとなります。

 左写真は 那覇バスセンターです。
 ここから「おきなわワールド・玉泉洞」に行くのに 路線バスを活用しました。
沖縄の普段の生活の表情を直に感じるなら 公共交通機関を利用するのも一興だと思ったのです。
琉球バスの83号路線 玉泉洞行 は那覇バスセンターから乗車します。

  車社会の進行で バス会社も経営が厳しいようで  バスの
 車体も古いものが目につきます。(マニアなら垂涎ものかも)
 本土の中古バスを買い受けて走らせているのでしょう。
 行先表示が電光式でなく 未だに布幕回転式が大半でした。
バス停の名前が直ぐには読めなかったり カタカナ表示の地名
で走っていたりが面白い
さとうきび畑を見ながらバスに揺られました。台風が多く襲来
するためでしょうか 沖縄は比較的野立看板が少ないようです。
 沖縄のタクシー

 鉄道がない沖縄では タクシー運賃は本土よりも大幅に安く
本土より気軽に乗る事が出来ます。4人で乗ればバス代より安くなるケースも多く 那覇は市域も狭いので 2,000円で収まる訳です。予算に余裕があれば「運転手つき観光」も良いかも。

 那覇市内だけ見れば 流しのタクシーは非常に多く感じます。
供給過多なせいもあり 観光客とみると寄ってくる車もあるほど。
那覇の目抜き通り 国際通りは特にタクシーが多いです(左写真)。
夜11時以降も人が多い夜型社会ですし 求職難の沖縄で「 それではタクシーの運ちゃんをやろうか」という事で必然的に増えたようです。
  国道58号線
 沖縄本島を北から南へつなぐ沖縄のメインストリートです。
 西海岸を走り、那覇市から浦添市・宜野湾市・北谷町・嘉手納町・読谷村・恩納村・名護市・国頭、最北端の辺戸岬へ続きます。

 戦前の沖縄には軽便鉄道はありましたが 沖縄戦で完全に破壊され 戦後 米統治下では アメリカ人に鉄道志向が無かった事から 鉄道が再敷設されることなく 自動車通路を中心にした交通網が整備され 現在に至っています。

 県民は少しの距離でも車を使うといわれ 鉄道が縦断しても利用者はそう多くないでしょうし 鉄道を中心に町が開けた本土諸都市と違って 人口が均等に散在しており 基地を避けて何処に路線を設定するか、用地買収の問題など 鉄道は夢物語でしょうね。 

 沖縄振興の為 国費が注ぎ込まれた為 道路舗装率では全国でも上位です。那覇市内は大都市並みに渋滞が激しいです。
 米統治下にはリュウキュウルート1と言われた米軍通行権優先道で 当時から道が広く 緊急時には滑走路にもなるように 
横断歩道や中央の街路樹も設置されていなかった といいます。
(現在はそんな事はありませんが 米軍基地の多くは国道58号沿いです)
 BIGDIP ブルーシールアイスクリームは アメリカ生まれ沖縄育ちのファーストフード。他にA&Wなど アメリカの影響を受けた外食文化が早くから発達しました。
 鉄道が無い沖縄ですから 国道58号は名護までの殆どが片側2車線の4車線道路で
那覇から北谷までは片側3車線の6車線だったりします。(でないとバス渋滞で大変かと思います)
 那覇から浦添、宜野湾 嘉手納 
進行方向右手車窓を見ると 巨大な米軍施設がゆったりと拡がり
左手車窓を見ると ひしめき合う住宅街。
嘉手納町などは町域の7割以上が米軍基地というありさま。

対照的な土地の使い方を20km以上も バスの窓から見るだけで 沖縄の現状と課題について再認識させられます。
 ちなみに沖縄の米軍基地は海兵隊の基地で 前線部隊(殴りこみ部隊)であるのが特徴です。
米本土で就職が難しい人でも 海兵隊に入れば比較的豊かな生活が送れるとあって志願するのでしょうが
前線部隊では戦時体制になるとやはりストレスを感じる人も出てくるのか
沖縄では米軍人による犯罪が少なくなく 基地の暗い面として何度もニュース報道されましたね。

沖縄本島に人口は120万人 面積の10%が米軍基地
一方で駐留するアメリカ軍とその家族は3万人

読谷村を過ぎ 恩名村に来ると沖縄有数のビーチリゾート地帯となります。
 沿線の景勝スポット「万座毛」はこちらからどうぞ
日本で開催されたサミットで 初めて地方が会場となった2000年のサミットでは ザ・ブセナテラスが選ばれました。
沖縄の旅行パンフでは このエリアの宿泊施設が多いですが オンシーズンとオフシーズンの価格差が3倍もあるのが常で しかもビーチリゾートは 人工的に造られたフルメイクの沖縄。
“またの機会に行ければ”といった感じですね。

 那覇から65kmで やんばる(山原)…沖縄本島北部 の主要都市名護市に着きます。人口は5万6千人 日本ハムのキャンプ地があり 水が美味いのでオリオンビールの工場があります。
名護以北は都市は無く ここからは草深い田舎感を濃厚にします。
やんばるは先の大戦でも戦禍を受けず 昔の面影や原始的な自然を残しているようです。(右写真はやんばるの山岳地帯)
  道の駅 許田
 沖縄県で最初にオープンしたの道の駅で 
 特産品や農産物 レストラン等が充実した道の駅です。
 テーマパーク割引券も販売されているので 本島北部の
 観光の拠点にもなりますね。
観光地駐車場で新車を見ると大抵はレンタカー
  沖縄自動車道

本土と異なるのが 軽自動車を走る比率が多い事
 沖縄県の高速道路は 海洋博に合わせて昭和50年に 許田IC〜石川ICの26kmが開通したのが最初です。

 昭和62年 沖縄海邦国体に合わせ昭和62年に 石川IC〜那覇ICの31kmが開通しました。国体に間に合わせる為に突貫工事で 本土からも業者を招き大変なハイペースで工事されたのですが 戦場となった沖縄の不発弾処理(3000本も出たという)など 困難な条件が多かったといいます。

 完成後最初の頃は 走行車線 追越車線のルールの区別が曖昧で走行車線から追い越す車も少なくなかったようです。
    那覇IC〜許田IC間 (57.3km)の車窓風景↓
沖縄自動車道唯一のパーキングエリア中城PAに立ち寄りました。
ここは日本最南端のパーキングエリアとなります。
沖縄道は 亜熱帯グリーンウエイと称して景観作りに力を入れていて アカリファ、アカギ、ガジュマルなどの植物植栽がなされていました。
中城PAはこじんまりとした施設ですが 沖縄そばやタコライスが
名物のようでした。 

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