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香川県丸亀市を訪ねました。小さな町ながら個性があり
ここは全国のうちわの90%を作っているという都市で
日本一の石垣を誇る城下町でもあります。
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日本一のうちわの町 |
丸亀のうちわは 江戸時代にこんぴら参りの土産物として始まりました。讃岐藩が武士の内職に奨励した事と 讃州人が手先が器用でもあった事で 丸亀の代表的な地場産業に発展しました。
平成9年には「国の伝統的工芸品に指定され
現在では年間8500万本のうちわが 丸亀市で作られ
その全国シェアは90%にもなっています。
夏の甲子園・高校野球で 香川県代表で丸亀の高校が出てくると うちわも応援に出てくる事を見かけた方も多いのでは...。
丸亀のうちわ資料館を観光案内所で訪ねると2箇所ありました。
丸亀港に面する「うちわの港ミュージアム」
丸亀城内にある「うちわ工房・竹」です。 |
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うちわの港ミュージアム |
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このミュージアムは、丸亀市港町のさぬき浜街道に面して位置しています。
うちわの総合博物館といえる内容で 嬉しい事に入場は無料。
丸亀うちわに関するさまざまな歴史資料 全国の有名なうちわ
貴重な文献 丸亀うちわ制作実演コーナー
そして販売スペースもありました。
うちわの貼り体験も出来ます(要予約 別途料金が掛かります) |
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丸亀のうちわは軽くて上品なお土産として喜ばれます。
趣味でコレクションしている人も居るかもしれませんね。
私自身ここに来るまでは 丸亀のうちわ産業は人件費の安い中国に押され 近年はすっかり衰退したものと思い込んでいたのですが(失礼) どうしてどうして 地元はこういう地場産業を大事にして資料館を運営するなど 相当に力瘤を入れているという印象を受けました。 |
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伝統の技と工程を 見ながら学ぶことが出来ました。
陳列内容も 丸亀うちわから連想されるものは もう一通り網羅してあるといった印象で 史実を丹念に収集し (学力テスト日本一の)機知に富む讃岐人がやるだけに 展示が知的で 充実していると思います。
讃岐うどんを食べさせる店とか カフェなどがあればもっと良かったかも。 |
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丸亀港に沿って |
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丸亀港の太助灯籠
江戸時代にこんぴら参りで賑わった頃の 江戸講中灯籠です。
うちわの港ミュージアムから丸亀駅に向かって徒歩4分の場所に位置しています。
そこから市街地寄りは みなと公園になっています。 |
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丸亀駅前 町の中心街 |
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人口10万の街で高架駅となっており 特急は全列車停車します。
坂出に似た規模の駅前ですが 本州・岡山からの快速マリンライナーは全便高松行で
丸亀・坂出方面には1往復も無いのが不便かも...。
駅の南口が繁華な側で この小さな町を有意義に走り回れるレンタサイクルもあります。
丸亀は 大阪や高松の影響が強いのでしょうか、
駅前にはアーケードが発達しています。
浜町 本町 とみやまち 通町 松屋町と商店街が拡がって
香川では高松に次ぐ商都であった事が窺えます。
もっとも昨今は郊外型ショッピングモールの発展で シャッター通りとなっている部分も多いです..。 |
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今でこそ平成の大合併で10万人の人口ですが 合併前は8万余の町
人口の割に濃密な商店街が形成されていた事が分かります。
予讃土讃の交通結節点も近く 四国では情報の伝播も早かったのでは。 |
今はパチンコ店ですが 以前はダイエー
この辺りが最も繁華な場所と思います。 |
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丸亀城へ向かう |
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丸亀市の中心街から城へ登頂するとなると やはり大手門からがポピュラーな経路です。
周辺は市役所 警察署 市民広場 市民館などが存在する官庁街だけに
丸亀城を最大限美しく見せながら街路が整備されていました。 |
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丸亀城 |
標高66mの亀山にある平山城で 別名亀山城とも呼ばれます。
全国に現存する木造天守12城のうちの一つです。 |
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本丸 二の丸 三の丸 帯曲輪 山下曲輪があり
東西約540m 南北約460mの内堀内204,756uが史跡範囲となっています。 |
丸亀城内堀付近 この付近の山下の平地を山下曲輪と呼びます。 |
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大手二の門(写真上) 昭和32年国指定重要文化財
寛文10年(1670)京極氏の時に完成しました。
大手一の門(写真左)
寛文10年(1670)京極氏の時に完成しました。楼上に太鼓を置き 城下に時を知らせていたので太鼓門とも呼びます。
大手枡型にある切り込みハギ(写真下)
城の大事な所に築き“見せる石垣”的役割を持っていました。 |
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うちわ工房・竹
見返り坂の左手の工房で こちらも丸亀うちわの資料館となっています。
規模は小さいのですが 実演や販売を行っているほか 制作体験(要予約)も出来ます。
飲料水の購入はこちらで(ここから上には自販機はありません) |
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丸亀城は 俗に“石の城”との仇名がありますが
日本一の石垣を持った城であり 特に三の丸の北側の石垣は最も高く 20m以上の石垣が続いています。
石垣の積み方もバラエティに富んでおり
野面積み 打ち込みハギ 切り込みハギなど 様々な石積みが見られました。
丸亀城の石垣の殆どは 打ち込みハギという積み方となっており主に築城術が成長した山崎氏の時に築かれました。
隅角部の石垣は 頂は垂直になるよう独特の反りを持たせ
算木積みされた曲線美となっており 「扇の勾配」となっています。
傍には高浜虚子の句碑もあります。 |
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山頂へのロープウエー等はありません。
また、冬期は天守が閉鎖されてしまい登閣できなくなるので 公式サイトでご確認下さい。 |
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見返り坂
大手門から天守閣に向かう山道は
見返り坂と呼びます |
三の丸
上の本丸 二の丸を巡る平場で
箇所に隅櫓がありました。 |
二の丸
二番目に高い平場で
ここにも隅櫓がありました。 |
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本丸
山上の最高所が本丸で 天守閣 隅櫓 多聞などがあります
丸亀市の展望を楽しむ事が出来ました。
四国の小都市ながら 臨海部を見ると活動的な生産都市といった印象。
もちろん視界は360度に亘りますから
山側を眺めると ため池が多い(瀬戸内海性気候で降雨少ない為)讃岐平野も実感できます |
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丸亀城天守
3層3階の現存木造天守で 四国では最も古く万治3年(1660)に完成しました。
建物の高さが15m 日本最小の現存木造天守です。
丸亀城天守が国宝となったのは 太平洋戦争さなかの昭和18年。戦後天守の解体修理が行われ 昭和25年には重要文化財になりました。 |
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それから徐々に大手門や 本丸二の丸が整備され
日本有数のきちんと整備された城郭となりました。
唐破風や千鳥破風で意匠を凝らしています。
1階北側には 石落としや狭間があります。 |
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土産店などはありませんし 観光ボランティアなども目にしませんでしたが それだけに俗化していない 隠れた名城観光を満喫できると思います。
丸亀で美味い名物といえば 骨付き鳥だそうです。
私はあいにく食す事が出来ませんでしたが
丸亀で最も名が通っているのが「骨付鳥 一鶴」市内に3店舗あるようですので 皆さん行かれてみては...!。 |
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