福岡県久留米市に行ってきました。
ここは九州最大の河川筑後川が作り出した 筑後平野の中心に位置する商工業都市です。
 福岡市からは南に40km、福岡への通勤圏内にありながらも 独自の経済圏を形成しており、
古くから久留米絣の生産地であり その糸 染料 製品の卸売機能を含めて拠点性が高く 
人口は九州で8番めの30万人、工業はゴム製品の出荷が多い 豊かな中都市です。

 中心街であるJR久留米駅から西鉄久留米駅にかけての一帯を 街歩きしてみました。
 
  JR久留米駅
 
 久留米の玄関口 といっても中心繁華街は西鉄久留米駅のほうで こちらは寂しい感じでしたが 九州新幹線もこちらに乗り入れることになり 駅前には35階建ての高層マンションも建設されています。
福岡は通勤圏ですし もう10年もすれば 周囲の風景は一変しているかもしれませんね。。
からくり時計
久留米の偉人で発明王 田中久重こと「からくり儀右衛門」が
発明した太鼓時計をモチーフに作られました。
8時から午後7時までの毎正時 久留米のBGMと共に動きます。
JR久留米駅から東に伸びるのが 写真の昭和通り
その1本南の通りが明治通り
 ゴム工業の盛んな町
久留米はゴム工業の町で タイヤメーカーのブリヂストンは発祥がここです。
故・石橋正二郎が創業しました。英語で石橋はストーンブリッジですが それを引っ繰り返したワケですね。
当初は地下足袋やゴム靴を作っていましたが 昭和の始めに国産タイヤの製造に着手、久留米工場は母艦工場的な位置づけとなっていると聞きます。
その隣に アサヒコーポレーション久留米工場があるほか ムーンスター(月星シューズ)も久留米の会社で 運動靴 防音材など ゴム関係の製造を一手に引き受ける久留米です。
けやき通り
けやき並木が久留米駅から久留米城跡まで1.5kmにわたり続いています。
昭和30年にブリヂストン創立25年を記念して作られたので ブリヂストン通りとも呼び
郵便局はブリヂストン通と書かれていました(上写真参照)。
ブリヂストン等の工場があるエリアですが 200本の欅が美しい彩りを添えながら
安らぎを与えてくれる通りです。
  久留米城跡
 旧藩時代の約250年間を治めた 久留米藩主有馬氏の居城跡で 平山城つくりの本丸跡 石垣に往時の面影をしのぶ事が出来ました。

 居城造りに久留米が選ばれたのは 北西に筑後川 東に湿地帯という 天然の要害の地であったためです。

 戦国時代末期 高良山勢力の出城とされ その後 小早川秀包が入城し 関が原の戦い後 筑後国主・田中吉政の支城になります。そして元和7年(1621) 有馬豊氏の入場で 21万石の久留米藩となりました。

 藩側の指導と領民の発意で 筑後川の治水や農業用水の開発が進み、大きく発展しました。
 篠山神社
 明治10年に 旧藩主や領民
 によって 有馬家の追慕・
 感謝の為に建立された神社
 です。
 天守閣こそ残存しておりませんが
 見事な石垣や内濠に 昔の姿が偲ばれ
 ます。

 城内には有馬記念館 東郷元帥記念館
 があります。

 久留米の歴史は、数々の時の権力者の
 戦いの場であると共に、目まぐるしく
 支配者も入れ替わる場だったようです。
 
 市街地を歩くと 久留米城下町図が設置されている所もあります。
 時代の移り変わりで 濠は姿を消したようですが
丹念に歩いてみると 城下町の面影を見ることが出来るようです。

今日の久留米市の繁栄は、長い時間をかけて城下町として整備してきた領民や藩の努力の賜物かもしれません。


 ここ久留米は芸能人を多く輩出する地としても有名です。
松田聖子はもちろん チェッカーズ ARBを率いる石橋凌 若手女優の田中麗奈などなど....。
 久留米(筑後地区)には「にあがりもん(目立ちたがり屋)」が多い土地柄だから、という説や 芸能の神様「高良大社」の恩恵という説もありますが……?
  久留米市役所
 1994年12月に 150億円をかけて完成
高さは91.3m 福岡県内の市役所としては最も高い建物です。

 最上階の20階に展望ロビーとカフェがあり ここからは 久留米市街 筑後平野など広大なパノラマが満喫できます。
市役所ですが展望スペースは 第三日曜と年末年始以外の昼間は入場できます。

 市制施行は明治22年(1889)ですから 日本で最も早く“市”になった一期生で 九州で県庁所在地以外では唯一でした。明治末期から軍都としても膨張 大正末期から始まった地下足袋生産から ゴム化学工業も発展します。
城下町から商工業都市へ転進した久留米は 太平洋戦争で大空襲を受けながらも力強く復興、
2001年に特例市に指定され、2005年2月5日に周辺町編入し人口が30万人を突破、2008年4月1日に中核市に移行しました。
久留米市中心部を望む  残念ながら都心部の市役所南東側の展望がいまいち見辛いです。
 市役所1階には 久留米の
産品などが展示されています。
 
久留米絣は200年の伝統があ
り 経糸と緯糸が織り成す柄は
 多くの人に愛されます。
 筑紫平野の真ん中の田園都市ですが 佐賀市よりは“マチ”だなといった印象。九州では8番目に大きな都市です。

 ちなみに 人口当たりの病院数が日本一。
人口当たりの焼き鳥店の数が 日本で二番目。

 平成の大合併で 東西に市域が細長くなりました。
  久留米市中心部に向かう
池町川と三本松公園
市街の公園整備も進んでいる印象

ここから東南の六ツ門交差点までが 日吉町 文化街といわれる 久留米最大の料飲街が広がるエリアです。
元々の人口は23万と云うが 飲み屋街の規模はそれより大きいかも。
文化街と呼ばれる料飲街が スナック、クラブが集中し 中洲みたいな所です。

近くの福岡の影響か 久留米は流行りモノの出店は早いとの事。
 それに加えて久留米にはゴム関連工場や自衛隊基地があり 男性人口が多い土地柄。工員や隊員が 「ちょいと一杯」と文化街へ流れるようになったのでしょう。
写真左から

 文化街商店街

 風俗店(私は入っていません)
 
 こんな車 今も有るのですね。
  六ツ門交差点
 少し前までは この辺りが久留米の中心だったのでしょう。
現在は井筒屋百貨店が撤退していますが 久留米で最初の百貨店が出来たのもココで 昭和28年には 福岡で2番目のラジオ局 九州朝日放送も開局したのです。

 六ツ門という地名の由来は 江戸時代に十間屋敷の西南部の番所があり朝夕6時に開門したため 六ツ門という名となったようです。
 ここを東西に走るのがメインストリート明治通りで、金融機関、生保のビルが多い所
久留米カトリック教会が町並みに彩りを添えます。

 久留米の商店街は 六ツ門交差点から西鉄久留米駅まで
六ツ門商店街 六ツ門あけぼの商店街 二番街商店街 一番街商店街 西鉄駅前商店街 と続きます。
 近年の郊外型モールの発展に伴って 井筒屋百貨店も撤退し 対面の映画館も撤退するなど 旧来の商店街はやはり苦戦中。
 若者向けのブティックなど 西鉄駅前から離れた西側エリアは結構空き店舗になっています。
 ただ筑後の中心都市としてそれなりに発展したので 街にはある種の風格というものが漂っており 路地裏探索や焼き鳥店巡りなど街歩きには面白い所です。

 中心商店街はバリアフリー都市を目指して 高齢者 障がい者に優しい工夫がなされていると感じます。
 六角堂広場に 来街支援ステーションの設置も行われていて 町の中心部で電動スクーターや 車椅子の貸出しを行うほか 身障者対応トイレも明記された タウンモビリティマップも発刊されていました。
 西鉄久留米駅はバリアフリー機能も充実しています。
一番街 そして西鉄駅前商店街へと続きます。
西鉄久留米駅
 大正13年に 西鉄大牟田線が久留米まで到達しました。
鉄道開通は国鉄の方が早かったのですが 福岡天神と直結しているためか 鳥栖を通らずに西鉄電車で行く人の方がはるかに多いのです。 久留米は西鉄駅前を中心に発達していきました。
 昭和44年に駅ビル、バスターミナルが完成 駅の東側には岩田屋百貨店もあり 福岡〜熊本の間では最大の繁華街として賑わっています。ビジネスホテルも多いです。
  とんこつラーメンの発祥地 久留米
 豚骨を煮込んで作った白濁したスープが特徴のとんこつラーメン その発祥地は久留米です。
昭和10年代に「南京千両」の創業者が シナそばをヒントに屋台で始め 九州一円に広まったとか。

 市内には100店舗を越すラーメン店があり 屋台も明治通り等に30店以上あります。久留米は呼び戻しスープ(釜を空にする事なく、毎日少しずつ新しいスープを継ぎ足すこと)が特徴です。

 なお、九州豚骨ラーメンも地域差があり 熊本はマー油をかけている。佐賀では麺が太めで水分多めで生卵を落とすトッピング付。鹿児島は豚骨ベースに鶏ガラや野菜も使っています。
  やきとりの街 久留米

 久留米は人口あたりの焼き鳥店の数が 人口1万人当たり約8軒 四国の今治に次いで2番目で 先述のとんこつラーメンと併せて B級グルメの聖地ともなっています。

 ゴム工場の工員や自衛隊員の多かった久留米は 気兼ねの要らない焼き鳥屋など いわゆる「大衆食」が発展しやすい土壌があったのかもしれません。
西鉄久留米駅からJR久留米駅の間が 繁華な中心エリアでしたが ここを歩いてみて 実に多くの焼き鳥店を見つける事が出来ました。

 街を歩くと小冊子があり グルメ情報など入手できます 
私は久留米ラーメンと焼き鳥 各1店づつ行っただけでしたが 時間があれば食べ歩きも愉しいかも。
  久留米を流れる筑後川
 筑後川の豊かな恵みを受けて 筑後平野の中心に栄えている久留米市。
九州最大の河川筑後川が作り出した肥沃な大地 温暖な気候など 相当に恵まれた諸条件があります。
交通の拠点 九州、長崎、大分自動車道の結節点に近く
物流拠点化し 福岡の副都心化すれば さらに成長できると感じます。 

 久留米が生んだ藤井郁弥氏のTRUELOVE なぞを聞きながら この街をあとにしました

 最後に 久留米という地名の由来ですが 久留米という地名は、室町時代から文献に見られ、久留目とも書かれていました。
その語源は、天慶七年(944)の「筑後国神名帳」玖留目神を祭祀したとの記述からです。


 
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