30代の後半から視力が低下した事もあり 山陰旅行を機に一畑薬師へ参拝する事にしました。

 一畑薬師は 出雲神話の国引きで有名な島根半島の中心部 島根県出雲市小境町
標高300mの一畑山上にある仏教寺院です。
 
 島根県の出雲・大社〜松江を結ぶローカル私鉄に「一畑電鉄」がありますが、一畑とは何ぞや と思われた方も少なくないでしょう?
沿線の一畑薬師参拝用に敷設された参宮鉄道だったのですね。
一畑電鉄には一畑口という駅があり 昔はここから一畑山の麓まで線路も伸びていたそうです
「一畑口」の駅は 現在でもスイッチバックになっているのも そういう理由です。
 「一畑」 の地名の由来は 薬草(お茶)畑の番号だったそうです。
現在もこの周辺には、大畑、中畑、小畑、薬師畑、後畑などの地名がありますが、薬の栽培が盛んだった所なのでしょうか?

 標高300mの一畑山上までドライブウェーが完備しており 車で上がりました。 

 一畑電車とバスに乗り継いで行く事も出来ますが(一畑電車一畑口駅から平田生活バス) 公共交通機関で行く方は、本数が少ないので注意が必要です。一畑電車も一時間に1本、一畑口駅からのバスは数えるほどしかありません(3時間に1本とか(^^))。

 駐車場に車を停めてから 山上商店街を抜けて 山門まで歩きます。
 途中の山上商店街(数軒のお土産屋が並ぶ門前町) 今は寂れた感じがしますが 昔は賑わったであろう事が偲ばれます。

 店頭で蒸している一畑まんじゅうは 1個70円と安い!。
 山上商店街を抜けて108基の灯篭の並ぶ美しい参道を通って 本堂に向かいます。
山門が見えてきました。
山門  奥には本坊書院・庭園(要予約)
11月中旬には一畑薬師茶会が開催され
非公開の茶室(東陽坊)も一般開放
法堂(座禅堂)
下から望む 法堂(座禅堂)と観音堂 そして本堂へ続く約150段の階段
 一畑山上までドライブウェーが出来ていますが 昔は参道の石段を徒歩で上がっていました。
 写真の狛犬の側が参道の石段(1300段あまり)を登りきった所です
宗派は禅宗(臨済宗妙心寺派)、および
一畑薬師教団の総本山。
    本堂へ続く約150段の階段を
    上ります          
寺の名称は正式には「一畑寺」ですが、
山号は醫王山(いおうざん)です。

 寺の名称は正式には「一畑寺」ですが、
「一畑薬師」という通称が広く親しまれており 標識や看板など殆ど一畑薬師と明示されています。

 創建は 平安時代の寛平6年(894年)です。
 一畑山麓の 日本海の赤浦海中から 地元漁師・与市(後に補然と改名)が 引き揚げた薬師如来をご本尊としてお祀りし 医王寺として創建したのが始まりで 与市の母親の目が開いたり 戦国の世に小さな幼児が救かった事から 「目のやくし」「子供の無事成長の仏様」として 広く信仰されるに至りました。

薬師本堂(左写真)
本尊の薬師如来の両脇に 日光菩薩 月光菩薩 十二神将が祀られています

 目のお薬師様 子供の無事成長の仏様として有名です。
他に「諸病平癒」「家内安全」「身体健全」「心願成就」「交通安全」などの御利益が.....

幾種類かある絵馬の中から 『め』と書いてあるものに
願い事を書いて奉納しました。
徳川夢声歌碑 八万四千仏堂 頭を撫で撫でされ 
びんづるさんはテカテカ(笑)。
「一」の提灯がトレードマーク
となっています。
薬師本堂を取り囲むように沢山の観音様が奉納されて
並ぶさまは圧巻です。
十六羅漢堂
「薬師瑠璃光如来」を本尊とするお堂 観音堂(中国観音霊場第26番札所)
本尊は瑠璃観世音菩薩
鐘楼堂

 天台宗に属していましたが、正中2年(1325年)、石雲本竺が臨済宗南禅寺派寺院として再興し、寺号を成徳寺と改めます。
承応2年(1653年)には 一畑寺に改名。
寛政2年(1790年)、妙心寺派に転属しました。
戦後の昭和28年(1953年)、宗教法人一畑薬師教団が設立され、一畑寺が総本山となっています。

 武家の時代には やはり歴代領主の祈願所として寄進や安堵を受けて ゆかりの品々も残されています。

札所等:出雲十大薬師1番、出雲國神仏霊場3番、出雲観音特別霊場、中国33観音26番
文化財:紙本墨画著色書院障壁画22面・絹本著色阿弥陀三尊像(県文化財)
一畑山上だけに 一畑薬師からの眺めは絶景で、宍道湖を眼下に中国地方の山なみが一望できます。
空が霞んでいなければ 大山、三瓶山なども.....。 日本海は至近なのですが ここから見る事は出来ません。
   
 千百年以上の年月が経っても 八万坪の境内は ご真言を唱えてお百度を踏む信者の姿や 沢山の参拝者が.....
現在でも全国から年間70万人余の参拝があります。

 個人的には 社務所前にあるお茶が美味しかったのが印象的でした。
一畑とは地名で 薬草(お茶)畑の番号だったと伝えられますが
御霊茶が売られており ほうじ茶と生茶の2種があります。
それを一畑山の清水で沸かすのですから 美味い筈ですネ...。

 出雲大社の知名度に押され なかなか他県人にはイメージし辛い一畑薬師ですが 一度は行って見られる事をお勧めします。




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